SFCにおける蛍光検出器を利用したアントラセンの高感度検出

蛍光検出器（FL検出器）は、HPLC分析における検出方法の1つとして広く利用されています。本検出器は、蛍光物質の選択的検出を可能にし、感度はUV検出と比較して約2～3桁の感度向上が見込めます。また、誘導体化を行うことにより、非蛍光物質を蛍光物質に変換することもでき、多くの誘導体化試薬が市販されています。そのため、蛍光検出は、多くの化合物に対して高感度および選択性の高い検出が可能であり、様々な産業分野において用途が拡がります。しかし、従来の蛍光検出器セルは、構造的に耐圧性を高めることが困難であったため、超臨界流体クロマトグラフィー（SFC）分析には使用されてきませんでした。

今回は、新たに開発した蛍光検出器用の高耐圧セルをSFCに適用し、アントラセンを高感度に検出した例を報告します。