技術情報 アプリケーション Application Data 101024U
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パラレルSFCを使用したキラル物質の迅速カラムスクリーニング

Introduction

光学異性体(キラル物質)の分離精製は、HPLC に比べ SFC の方が迅速で、有機溶媒使用量が削減でき、後処理の簡略化が可能なため、SFC を利用されることが多くなっています。SFC では、分析スケールでタイプの異なる光学異性体分離のカラムを使用し、モディファイアー溶媒の種類や組成比を変更しながら、最適条件の探索(カラムスクリーニング)を行うことができます。さらに分析スケールで分離を確認後、分取 SFC にスケールアップし、分取精製を行います。特に欧米の製薬会社の創薬分野では、有機溶媒の使用、廃棄の規制が厳しくなっている現状から、HPLC より迅速で、環境に優しい SFC が多く使用され、適用例が増えています。

カラムスクリーニングには、二つの手法があり、一方はカラムの前後に切換バルブを用いて、カラムを切換ながら行う手法と、もう一方は、マニホールドで流路を分岐し、複数本のカラムに同時に送液するパラレルの手法です。後者は複数のカラムで同時に分析するため、カラム切換の手法より、迅速な分析が可能となります。

今回、パラレル SFC システムを用いたキラル物質であるフラバノンの分離例を紹介します。

Keywords
SFC、キラル物質、カラムスクリーニング、CHIRALPAK、UV検出器
アプリケーションデータ番号
101024U
発行
2023年
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