技術情報 アプリケーション Application Data 070-AN-0042
Raman Application Data

基材と色素の分析-ラマン分光法と赤外分光法の複合分析-

Introduction

ラマン分光法(ラマン)と赤外分光法(IR)はどちらも分子の振動情報から分子構造を解析できる手法であり互いに相補的であることが知られています。ラマンは IR と比較して低波数領域の測定が容易なことから、無機物の分析に有効です。対して IR はデータベースが充実していることから、有機物の定性分析を中心に広く用いられています。このような特性から、ラマンと IR を組み合わせることにより、無機物と有機物の情報を満遍なく取得できます。

マクロ(肉眼で見える)サイズの試料を IR とラマンで複合分析する場合、ATR 付属品を設置した FTIR にパームトップラマン分光光度計を取り付けることでサンプルの再設置などの操作を必要とせずに簡単に双方の測定が可能となります。

ここでは、緑色の刺しゅう糸をパームトップラマン分光光度計と ATR 法で測定し、それぞれ異なる情報が得られた例を紹介します。

Keywords
繊維、染料、定性、成分分析、複合分析、パームトップラマン分光光度計、ATR、FT/IR-4X
アプリケーションデータ番号
070-AN-0042
発行
2023年
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