プラスチックは軽さや強さ、生産性の高さなど優れた性質を有しており、多岐にわたる用途で使用されています。プラスチックは熱や光、水などにより劣化しますが、劣化の有無を目視で判断することは容易でなく、各種分析装置による劣化の評価は品質管理や研究開発において非常に重要です。
ここでは食品包装用ラップフィルムの加熱による劣化状態を多角的に評価した結果を紹介します。今回は赤外分光光度計(FT-IR)とラマン分光光度計を用いて分子構造の変化を、紫外可視分光光度計を用いて色の変化を、テクスチャーアナライザーを用いて特性の変化をそれぞれ観測しました。