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日本分光付属品紹介 大型試料対応1回反射ATR

概要

ATR法は、試料をプリズムに密着させるだけで非破壊で測定することができる測定法です。

大型試料対応1回反射ATR ATR PRO ONE Tは、測定面をFTIR本体より高い位置に設け、試料室に収まらない大型試料を直接サンプリングできるようにしました。成型品や大型サイズの製品をそのまま測定することができます。

大型試料対応1回反射ATRとFTIR-4100 ATR_PRO510T-S
図1 ATR PRO ONE T + FT/IR-6600
試料の設置

図2のように、大型の試料を前処理せずにそのままプリズムに設置して測定することができます。

6インチサイズの試料であれば、試料中心の測定が可能なスペースを確保しています。生産ライン上のシート・フィルムや車輌のバンパーなどの成型品が前処理なしにそのまま測定できますので、製品の最終全品検査などへの適用も考えられます。

FTIRへの大型試料の設置
図2 大型シートを設置した様子
大型のポリ塩化ビニルシートの測定

A1サイズのポリ塩化ビニル(PVC)シートを大型試料対応1回反射ATRを用いて測定し、可塑剤にフタル酸エステルが使用されているかを判定しました。

PVCに由来する吸収から、測定したシートの材質がPVCだと確認できました。また、フタル酸エステル類に由来する吸収が見られたことから、可塑剤にフタル酸エステルが使われていることが分かりました。

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PVCシートのIRスペクトル
図3 PVCシートのIRスペクトル