溶出試験器

DT-810
溶出試験器 Dissolution Tester DT-810
日本分光の溶出試験器DT-810は優れた操作性と高い信頼性を実現する溶出試験システムの構築を可能にします。日本薬局方(JP)、アメリカ薬局方(USP)、ヨーロッパ薬局方(EP)に準拠しており、製剤試験などに幅広く対応することができます。また、投薬から、試験液採取、吸光度測定、溶出率の計算まで自動化することができるため、非常に効率的な分析を行うことができます。

溶出試験器 DT-810の特長

JP/USP/EPに対応 -各局方の試験法に準拠-

日本薬局方(JP)、アメリカ薬局方(USP)、ヨーロッパ薬局方(EP)に対応しています。各局方に記載されている溶出試験法(パドル法、バスケット法)、貼付剤の放出試験法(シリンダー法、パドルオーバーディスク法)に準拠し、各局方で提言されている機械的校正にも適合しています。

独創的な円形バスにより優れた温度制度と安定性を実現

円形バスは外気温の影響を受けにくく温度安定性に優れています。恒温水槽温度安定性は±0.05℃です。ヒーターも円形にすることで、ベッセル間温度差±0.1℃を実現しました。

加温開始からの高温水槽とベッセル内の温度変化データ
図1 加温開始からの高温水槽とベッセル内の温度変化データ
円形バスに配置されたベッセルとヒーターのイメージ
図2 円形バスに配置されたベッセルとヒーターのイメージ

円形バスは全ベッセルを見渡すことができます。さらに、奥に配置されたベッセルへのアクセスを向上させるため、恒温水槽回転機構を搭載しました。高温水槽は180°回転するため、奥に配置されたベッセルを手前に移動させて作業することができます。

パドル・フタは簡単に脱着できるためメンテナンスが容易です。

画期的な自動センタリング機構による正確かつ簡単なセンタリング

ベッセルとパドルの中心軸を合わせてセッティングすることが、溶出試験の測定精度と再現性の向上には欠かせません。

自動センタリング機構は日本分光の特許技術です。パドルとベッセル蓋を降ろすだけでベッセルの中心軸とスピンドルの回転軸が自動的に一致します。試験の度に手間をかけず確実にセンタリングが行われ、治具も不要です。

全ベッセルに温度センサーを標準装備

ベッセルごとに温度センサーが付いており、試験液採取直前に採取位置近傍の温度が測定・記録されます。

ベッセル内温度センサー
図5 右:ベッセル内温度センサー(赤枠内)、左:試験液の吸引イメージ

自動投薬機構、自動ノズル昇降機能搭載

8ベッセル同時に、自動で投薬することが可能です。試験液採取時にノズルと温度センサーは同時に自動で降ろすことができます。

3次元計測された高精度なベッセル、パドル

DT-810のベッセルとパドルは非常に高精度に作成されています。全てのベッセル、パドルには3次元座標計測機の検査データが付属します。

また、ベッセル、パドル、バスケット、バスケット軸にはシリアルNo.が記されています。それぞれを識別できるため、試験の準備や片付け、保管の際にも安心です。

3次元計測検査データ
図7 検査結果
溶出試験器用ベッセル・パドル
図8 上:ベッセル円筒部、下:パドルの軸部

全システム日本分光製

溶出試験器から紫外可視分光光度計、HPLCまですべてが自社製なので、システム全体のメンテナンスを効率的に行うことができます。

多彩なシステムに応用可能

DT-810 と各種ユニットを組み合わせることで、目的に合ったシステムを構築できます。

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