分光蛍光光度計の光学系の例を図1に示します。光源からの光は励起側モノクロメーターにおいて回折格子で単色光に分光され、分光された単色光のうち目的の波長の光がスリットを通すことで取り出されます。この光はビームスプリッターで光源の光エネルギーの変動をモニターするための成分と試料に照射する成分に分けられます。
試料が発した蛍光は蛍光側モノクロメーターで分光され、各波長における蛍光強度がスペクトルとして得られます。
蛍光強度の値は、蛍光側の検出器の値をそのまま用いるのではなく、励起光強度で割り算した値を用います。これを比演算方式といい、
- 光源のふらつきのキャンセル
- 光源、励起側分光器の波長特性のキャンセル
- S/Nの向上
という利点があります。
分光蛍光光度計を構成するパーツ(回折格子、検出器)に関しては、
紫外可視分光光度計の基礎(4)をご参照ください。
以下では、分光蛍光光度計に特徴的な付属品、消耗品について説明します。