測定を行う上で試料溶液の混合効率は非常に重要です。混合液にムラが生じてしまうと以下の問題が発生してしまいます。
日本分光は、2液の交点がより多くなる独自形ミキサーを新規開発しました。
流体解析により、ミキサーの混合効率を調べたところ、非常に優れた結果を得ることができました。
分光器からストップトフローまで、全て自社製にすることにより、光学系を最適化しました。
装置の試料室内にセルを配置できるようにしました。セルが試料室外にある装置などの場合は、ファイバーなどを用いて測定光を試料室外などに誘導する必要がありますが、SFSシリーズではファイバーレス光学系を実現しました。
ガス圧駆動方式は、ガスを溜め解放した時のガス圧でシリンジを駆動させる方式です。
この方式では、ガス圧と流速は比例しないため、シリンジ駆動開始から終了までに流速が変わってしまうなどの問題点があります。
また、ガスを使うのでボンベやそれに伴う配管などが必要になります。SFSシリーズではステッピングモーター駆動を採用することによりガス圧駆動方式と比較して正確かつ自由な溶液混合比と正確かつ安定な流速を実現しました。
ストップトフロー測定では試料溶液が混合(反応)したのちに、その反応液がセルに到達するまでに一定の時間がかかります。
この時間の間に反応が一部進行してしまうため、この時間をデッドタイムと呼びます。デッドタイムはミキサー容量とセル容量および流速に大きく依存しています。
SFSシリーズではミキサー容量とセル容量を小さくし、流速を早くすることにより、極限までデッドタイムを短縮化することに成功しました。