技術情報 アプリケーション Application Data 290-MT-0279
FTIR Application Data

「ダーラム法」で採取した花粉の赤外顕微鏡と粒径解析ソフトウェアによる分析

Introduction

日本気象協会では「ダーラム法」と呼ばれる手法で花粉の数を数えています1)。「ダーラム法」はワセリンを塗布したスライドガラスを 24 時間放置し、そこで採取された花粉の数を顕微鏡で人が数える方法です。この方法は多大なる時間と労力がかかるという問題点がありますが、この問題点を解決するために、これまで光散乱をはじめとするいくつかの分析手法が提案されてきました1)。ここでは赤外顕微鏡と JASCO Particle Analysis を利用した、花粉の新しい分析法の可能性を提案します。

JASCO Particle Analysis2)
顕微鏡の観察画像や、赤外顕微鏡で得られるケミカルイメージを解析するツールに JASCO Particle Analysis というソフトがあります。この JASCO Particle Analysis は、粒子のサイズや個数を解析できる粒径解析ソフトウェアの一種であり、これまでにマイクロプラスチックの評価などに用いられてきました。ここでは JASCO Particle Analysis を花粉や各粒子の個数や成分の分析に応用しました。

1) 佐橋 紀男,藤田 敏男: 環境技術,32, 191-195 (2003).
2) Application Data 100-MT-0262 赤外顕微鏡を用いたプラスチック粒子のイメージング測定と粒径解析 詳細はこちら >

Keywords
花粉、粒形解析、ケミカルイメージ、ダーラム法
アプリケーションデータ番号
290-MT-0279
発行
2023年
このApplication Dataをダウンロードする