以下の表は5 µmのシリカゲル充塡剤を使用したカラムにおける参考値です。
流速はカラム内径により異なりますが、他に充塡剤の耐圧によって流せる流速が変わります。たとえば、UHPLC用カラムおよび分析条件では高効率を得るため、カラム内径に対する流量を高く設定し、線流速が速い状態で測定を行います。ほかにポリマータイプの充塡剤の場合、内径 20mmでも流速は3 mL/minで流すことがあります。
注入量は目的物質と夾雑物との分離、充塡剤の種類、試料を溶かしている溶媒などにより影響を受けます。
(たとえば、試料を溶かしている溶媒が移動相より溶出力が強い場合は、その溶媒の影響によりカラムに十分に保持されずに溶出してしまう成分が生じることがあるため、注入できる量は少なくなります。逆に、試料を溶かしている溶媒が移動相より溶出力が弱いと、注入量を多くすることができる場合もあります。)
負荷量は長さ250 mmのカラムでの総成分質量の目安です。充塡剤やカラム長さなどの内径以外の条件がすべて同一であるとすれば、流速および試料負荷量をカラムの断面積に比例して変えることにより、ほぼ同等のクロマトグラムが得られます。
内径 | 推奨流速 | 注入量 | 最大負荷量 | 備考 |
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1.5 mm | 0.1 mL/min | 1 µL | 0.5 mg | セミミクロ用カラムです。通常は5 µmの充塡剤が使用されます。 |
2.1 mm | 0.2 mL/min | 2 µL | 1 mg | |
備考:セミミクロ用カラムです。通常は5 µmの充塡剤が使用されます。 |
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内径 | 推奨流速 | 注入量 | 最大負荷量 | |
4.6 mm | 1.0 mL/min | 10~20 µL | 5 mg | 最も一般的な分析用カラムです。充塡剤としては、ほとんどの場合5 µmが使用されます。 |
6.0 mm | 1.7 mL/min | 15~30 µL | 8 mg | |
備考:最も一般的な分析用カラムです。充塡剤としては、ほとんどの場合5 µmが使用されます。 |
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内径 | 推奨流速 | 注入量 | 最大負荷量 | 7.5 mm | 2.5 mL/min | 20~40 µL | 12 mg | 分取用カラムであるため、5または10 µm以上の充塡剤が使用されます。 |
10 mm | 4.0 mL/min | 50~100 µL | 20 mg | |
20 mm | 10 mL/min | 180~360 µL | 90 mg | |
30 mm | 25 mL/min | 400~800 µL | 200 mg | |
50 mm | 70 mL/min | 1100~2200 µL | 550 mg | |
100 mm | 200 mL/min | 4500~9000 µL | 2200 mg | |
備考:分取用カラムであるため、5または10 µm以上の充塡剤が使用されます。
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