製品情報 VAP-7070

自動偏光フィルム測定装置

VAP-7070
※こちらの製品は現在販売しておりません。後継機種は 偏光フィルム評価システム VAP-8010 > になります。

測定例

ダイクロイック偏光板の測定

偏光子は、直線偏光を生成する光学素子で、偏光サングラス、偏光フィルターや、液晶ディスプレイを代表とする電子機器の表示部など、様々な目的で用いられています。

ここでは、偏光子の高精度測定の例として、市販のダイクロイック偏光板の透過率測定をご紹介します。測定は、サンプルの位置を積分球の直前に置いた場合と離して置いた場合で測定しました。積分球直前にサンプルを設置した場合には、拡散成分により透過率が高く観測されています。測定時間は90sec以内とスピーディですが、透過率0.001%付近でノイズレベル0.0003%以下の高S/Nなデータを得ることができます。

偏光板の透過スペクトル
図1 パラレルとクロスニコル時における偏光板の透過スペクトル

グランテーラープリズムの評価

グランテーラー偏光プリズムは、多くの偏光子の中で最も高い消光比10−6を持つ光学素子として、極めて優れた偏光純度と透過率を必要とする用途に幅広く用いられています。

ここでは、市販のグランテーラー偏光プリズム(消光比10−4)の測定を行いました。測定は、サンプルの位置を積分球の直前にセットした場合と離してセットした場合で行いました。これらの結果を①に示します。また、②に示すように、クロスニコルの状態において、サンプル位置を積分球の近くと離した場合の差を観測することができました。この差は拡散透過成分と見なすことができ、600nmにおいて0.056%T(600nm)であることが分かります。さらに、サンプルを離した場合の拡大図を③に示します。このように消光比10−4のグランテーラープリズムのクロスニコルにおける直進透過成分のみの評価が可能であることが分かります。

グランテーラープリズムの評価
図2 グランテーラー偏光プリズムの透過スペクトル