バイオ医薬品の高精度な構造解析を実現-BeStSel CFR プログラム-

バイオ医薬品の開発・品質管理に最適

BeStSel プログラムは、バイオ医薬品の開発・品質管理におけるタンパク質二次構造解析にお使いいただける円二色性スペクトル解析プログラムです。

計算方法には、Eötvös Loránd University, Hungary:ELTE の József Kardos 博士、András Micsonai 博士が開発した高精度なタンパク質構造解析アルゴリズム BeStSel を採用しています。また、完全で正確なデータ作成をサポートする Spectra Manager CFR に対応し、GxP 環境下で使用できるCFR版もご用意しています。

円二色性スペクトルから８種類の二次構造情報を取得 -BeStSel について‐

長年、CD 分光法による二次構造解析は、抗体のように β-sheet を豊富に含むタンパク質の推定精度に課題を持っていました。2015年、Eötvös Loránd University, Hungary:ELTE の József Kardos 博士、András Micsonai 博士が中心となり、βシートにおけるストランド間のねじれを考慮したアルゴリズム ”BeStSel” が開発され、より精度の高い二次構造の推定が可能となりました。

このアルゴリズムには下記の特長があります。

β‐sheet に富んだタンパク質を含む幅広いタンパク質に対して高い推定精度を持つ。
β-sheet をストランド間のねじれによって３種類に分割し、８種類の二次構造情報を取得できる。
CATH 分類に従ってタンパク質の折りたたみを予測できる。

BeStSel によって得られる二次構造の情報

FDA 21 CFR PART 11 対応版もご提供

BeStSel は ELTE Eötvös Loránd University のフリー Web サーバー（https://bestsel.elte.hu/index.php）を通して利用可能です。
多くの研究者がBeStSelウェブサーバーを使用できる一方で、セキュリティー上の問題からインターネットに接続せずに解析ができる環境の開発が、特に民間企業の研究者より望まれていました。その声に応えたのがSpectra Manager BeStSelで、オフライン環境でBeStSelによる計算が可能です。、またGxPに対応し、ALCOA+の原則を実践するためのコンピュータシステムバリデーション（CSV）、電子記録/ 電子署名（ER/ES）、データインテグリティ（DI）を満たすBeStSel CFR プログラムも提供しています．

オフライン版ソフトウェア Spectra Manager BeStSel フライヤー
ダウンロードはこちら

抗体医薬品の構造の安定性評価

上市されている抗体医薬品であるトラスツズマブとリツキシマブのpHに対する安定性評価を行いました。BeStSel CFR による二次構造解析の結果，トラスツズマブおよびリツキシマブ共に pH3-10 の範囲では、二次構造変化が見られませんでしたが、pH2 になると二次構造が大きく変化することがわかりました。このように、BeStSel CFR は抗体医薬品をはじめとした多くのタンパク質の構造解析に威力を発揮します。