PEMは温度等の環境変化に敏感です。日本分光では温調機構に加え、独自の光サーボ・光リファレンスを採用しており、環境変化に対する安定性を格段に向上させました。
光サーボとは、PEMの変調状態を参照光学系によりモニタし、一定の変調状態に制御する機能を指しています。この機能により以下の二点のメリットがあります。
光リファレンスとは、ロックインアンプの参照信号を参照光学系から生成する機能を指しています。この機能により以下のメリットがあります。
電気的な偏光変調素子であるPEM(Photo Elastic Modulator)により高速変調(オメガ = 50kHz)された光を試料に照射します。
そしてその反射光の偏光変化をオメガ(50kHz)と2オメガ(100kHz)信号を同時にロックインアンプで取り込むことでデータを取得します。
PEMによって作られる位相差は、PEMの駆動電圧で制御しており、測定波長に最適な偏光状態を作り出しています。
この機構は従来のエリプソメータで採用されて入れる機械的な回転機構を必要とせず、高速で安定した分光エリプソメータを実現しました。